がりがり君、25年ぶりの値上げによる限定CMを公開。それよりも強烈なBLACKシリーズのCM
「 ガリガリ君値上げ するってよ・・・。( 桐島、部活やめるってよ ・・・風デス。)」
がりがり君を製造・販売している赤城乳業は、4月1日の出荷分よりアイスクリーム価格の改定を実施しました。25年ぶりに「ガリガリ君」の価格も現在の60円から10円高くなって70円となり、それに伴う限定CMを公開し話題を集めました。
ですが、個人的には、BLACKシリーズのCMの方が衝撃でしたので、合わせて紹介します。
問題 は” 値上げ額 ”ではなく、” 値上げ するという 事実 ”
赤城乳業は、値上げについて、次のように説明しています。
「子供たちに対する未来への投資」のため、近年の厳しい環境の中、価格を据え置いてきました。しかしながら、世界的な食品需要の変化や、物流費の高位安定、原材料やスティックなど包装資材の需給逼迫と価格高騰、加えて人手不足による人件費高騰も顕著で、既に自社企業努力でのコスト削減が可能な限界を超えてきております。
このような事情から、誠に勝手ではございますが、4月1日出荷分より、下記の商品の価格改定を実施させていただきます。[出典:赤城乳業株式会社HP]
こういう説明をされると、「値上げされても仕方ないよね・・・」と思ってしまいます。
しかし、赤城乳業は値上げ発表”だけ”では気が済まない企業のようで、ガリガリ君値上げ篇のCMを作っちゃいました!!
そのTVCMでは2日間限定だったのですが、会長の表情から値上げの”無念さ”が伝わってくるCMが、TVを始めとする各種メディアに取り上げられ、話題になりました。
その限定CMがコチラ→ 非公開になってしまいました。
こんな限定CMまで作ってしまうくらいなので、結局どれくらい値上げするのか?というと、がりがり君は10円の値上げです。
10円の値上げの為に、限定CMを作る赤城乳業はスゴイですね!”いくらの値上げなのか?”ということではなく、”値上げしたという事実”を問題視している企業方針が伺えます。
ネット上では「100円でもいい」というような意見があるくらい、がりがり君という商品は顧客満足度が高い商品ですので、”だからこそ”の、値上げCMを作成したのかもしれませんね。
これによって、ファンはいっそう好きになったでしょうし、しばらく買ってなかった人も、「今度買おう」という気持ちになったのではないでしょうか?
遊び心 が 過ぎる !? BLACKシリーズ の CM
がりがり君の値上げCMが話題になった一方で、私が衝撃を受けたのは、BLACKシリーズのCMの方でした。なぜなら、「ノリでつくっちゃったのでは?」と思ってしまったCMだったからです。
そのCMはコチラ
もう、悪ノリでつくったCMなのでは?と思ってしまいますが、ちゃんと考えて作ってますよね(苦笑)
実はこのシリーズの前作CMは、Youtubeでの累計再生回数が100万回を突破しているようです。
一応、「究極にチカラの抜けた”ゆるCM”シリーズ」という名目が付いていて、名目通り、どのCMもゆる~い内容のCMになっています。
そのCMのシュールさや妙な動き、意味深な歌詞が癖になる人が続出したことで、累計再生回数100万回を突破するほど見られたということですね。
で、今回はそのシリーズの”第2弾”ということのようです。
しりあがり寿さんが描く、シュールなキャラクターと、ラッキィ池田さんのゆるい動きを組合わせているのですから、癖になるように”意図して作った”といわれても、不思議ではないですよね?
ユニークさ が 口コミ を 生み だす
資金力のない中小企業が注目されるには、ユニークさを前面に出す方法が効果的です。
「なんか変なことやってる」とか「あれ、面白いよね?」と言われるようなモノにすることで、話題になりやすく、自然な口コミを起こしやすいからです。
「ユニークさ」といっても、「面白いことをやりましょう」ということではなく、個性とか独自の雰囲気を出すことを指していますので、誤解しないでくださいね。(USPのユニークです。)
これからPRを考えているのであれば、”真面目さ”よりも”面白さ”の視点から戦略を立てることをオススメします。