ヘルプマークとは?普及具合と印籠の意味と、作り方
ヘルプマークとは 何かをご存知ですか?
義足や人工関節を使用している方や、内部障がいの方や難病の方、発達障害の方や妊娠初期の方というような、外見ではわからないけれど、じつは、援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を受けやすくなるようにと作成されたマークが、ヘルプマークです。
簡単にいってしまうと、「私に援助とか配慮してくれると、とても助かりますマーク」ですね。
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福島県郡山市では、そういった方々にも優しい地域づくりにつなげるためとして、福島県内で初めて、2017年(平成29年)9月11日よりヘルプマークの配布を始めています。
東京都では要望が多く、在庫切れになっているところもあるようですが、郡山市では1000個確保し、市役所や行政センターなどで無償配布しています。
ヘルプマーク の対象者と 配布場所 ( 福島県 郡山市 )
「ヘルプマークって、障がい者がつけるやつでしょ?」と誤解している方が結構多いです。ですが、冒頭で説明したように、援助や配慮を必要としている方が対象者となります。
郡山市のウェブサイトでは、次のような方を対象者としています。
義足や人工関節を使用している方、内部障がいや難病の方、妊娠初期の方など、援助や配慮を必要としている方
ギリギリ歩けるレベルの足の不自由な高齢者の方も十分対象になるのでは?と思いましたが、高齢者の場合は見た目で援助や配慮が必要とわかるケースが多いので、ヘルプマークの対象ではないかもしれませんね。
この辺のことに興味がある方は、ネットで調べるよりも、実際に問い合わせたほうが断然早いので、問い合わせてご確認ください。
郡山市内での配布場所ですが、平成29年9月11日より、次の場所で配布しているようです。
保健福祉部障がい福祉課、保健所地域保健課、こども部こども支援課、市内各行政センター、市民サービスセンター、緑ケ丘市民サービスセンター
ヘルプマーク利用者 を見かけた時の対応例
では、もしヘルプマークを身につけている人を見かけたらどうしたらいいのでしょうか?
”援助や配慮を必要としている人”を示すマークではありますが、いついかなる時にも援助や配慮が必要というわけではありません(当たり前ですけどね。)
教科書的な回答としては、「思いやりのある行動」を取りましょうってことですが、私風に言い換えるなら、
ヘルプマークを見かけたら、自分の「思いやりスイッチ」をグイッと押してください。
→ https://t.co/fSi25r6DNu— 郡山活性化らぼ (@koriyama_lab) 2017年11月8日
ってことです。
別に特別なことをしましょうっていうわけではなく、電車やバスの中で、自分が座っているとこに、ヘルプマークを身につけて立っている人がいるなら、席をゆずってあげればいいんです。
わざわざ離れたところにヘルプマークを身につけてたっている人を呼び寄せて席を譲る必要はないってことです。それは逆に迷惑ですからね。(精神的に)
他にも、駅や商業施設で困っているそぶりをしているなら、「(何か困っているように見えたんですけど、)どうかしました?」って声をかけるとか、自分で声をかけなくても、近くにいる駅員さんやスタッフさんに、「あの人、何かで困ってるみたいですよ」って教えて、あとは任せるとか。
レアケースですが、災害時には非難の支援をするとか。
ヘルプカードの裏面には困った時に手助けしてほしい内容が記載されているようななので、それにそって支援するだけでいいみたいですよ。
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で、この後が一番大事なのですが、
もし、援助とか配慮することができた場合、自分の心の中で、こう叫んでください。
「私、いいことした!」って(笑)
別に、誰かに褒めてほしくてやるものではないですけど、自分で自分のことを褒めるくらいはしても全然いいと思いますし、むしろやるべきです。
いいことした!って思えれば、とりあえず自分は気持ちいいですからね。
ヘルプマーク の 普及率 が低い理由
東京都承認ヘルプマーク周知・普及サイトによるとツイッター等では50万人を超える方がヘルプマークPRのポスター&動画の閲覧者がいたとのことですので、それなりに認知されるようになってきてはいると思いますが、ヘルプカードがそれだけ普及しているのか?というと、ちょっと疑問です。
まず、東京都では在庫切れによって配布できない状況の配布場所もあるようで、需要はかなりあるみたいですので、まだ普及していると言える状態ではないと思います。
そもそもの認知度もまだまだ低いですからね。
まずは、認知度向上ですかね・・・。
ヘルプマークの作り方
そんなヘルプマークですが、実は、自分(当事者)が使う分には、ガイドラインに添った形で作成すれば問題なく利用することができるみたいですよ。
この辺はしっかりとガイドラインをみて、自分が対象者になるのかどうか?も含めて、問い合わせ先にご確認するのが一番確実です。
作り方についての詳細は「Media116」というサイトに詳しく記載してありますので、そちらでもご確認いただけます。
作り方といっても、ガイドラインの該当ページをサイズ調整のために縮小印刷して、必要事項を記載して、カードケース等にいれるだけです。
ただし、自分で作れるからといって、必要としないのに身につけるのは絶対にダメですよ。
※ガイドラインは東京都福祉保健局のサイトをご確認ください。
ヘルプマークが 印籠 扱い!?ヘルプマークとは 何かをもう一度考えよう
こんなヘルプマークですが、水戸黄門の印籠のように見せつけて、さも当然のように座席を奪い取ろうとする方が一部いるようです。
そのため、一部の権利を主張して自分の利益を得ようとする方のおかげで、ヘルプカードを利用する人に対するイメージが悪く、ネガティブな意見も少なくないようです。
これは私の感覚ですが、こういうネガティブな意見が発生するのって、バスとか電車で起きているケースが多いようで、しかも優先席付近ではないところで起きているみたいですね。
例えば、優先席付近に健常者が座っている場合、ヘルプマーク利用者が近くに立っていたら、自ら動いて、ストレスなく席を譲ることはできます。しかし、優先席でもなんでもない座席に座っているときに、ヘルプマーク利用者が、「すいません、私、ヘルプマーク利用者なんで、席譲ってください。」と本人から言われたら、イラっと感じるって感じですね。
要するに、ヘルプマークをもっていて、水戸黄門の印籠のようにかざしさえすれば、「席を譲ってもらえるはず」と、勘違いした利用者が少なからずいるってことです。
ヘルプマークって”そういうもの”という見方をすることもできるかもしれませんが、それはあくまでも相手の配慮があってこそのものということを忘れないでほしいですね。ま、ごくごく一部の方だけがそういう使い方をしているのであって、ほとんどの人は、そうではないと思いますけどね。
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心の中で「私いいことした!」と叫ぼう
そういった一部の誤解して利用している人のおかげで、本当に必要としている人が肩身を狭い思いで過ごさなければならなくなるというのは、とても残念ですね。
ヘルプマークを身につけている人をみたら、「優しさスイッチ」をグイって押すというように、周囲の人の気遣いも大事ですけど、ヘルプマークを利用する側の人も、節度をもった行動が望まれるってことですね。
余談ですが、私が東京で働いていたとき、一度、満員電車の中で急に体調がわるくなり、うずくまってしまったことがあります。その時、近くに座っていた人が、「大丈夫ですか?ここに座ってください。」と親切に席を譲っていただいたことがあります。
私は本当に辛かったので、「ありがとうございます」とお礼を言って、譲ってもらった席に座り、次の駅(本来降りる駅ではない駅)で、もう一度お礼をいって降車したと言う経験があります。
何が言いたいのかというと、私自身が、辛い時に全く知らない人に親切にしてもらい、とても助かった経験があるので、私も、そう言う人を見かけたら、余計なお世話かもしれないけど、親切にしたいと考えています。
ですが、いざそういう場面に出会った時に、正直、周囲の目の恥ずかしさとか、変質者と思われたらどうしようとか、どうでもいいことを考えてしまい、声をかけるのって本当に勇気が必要です。
ですが、実際に声をかけたところ、相手も別に嫌がったりするわけでもなく、大したことをしたわけでもないですが、「ありがとう」と言われた時は、素直に嬉しく思います。
なので、困っているいる人を見かけたら、勇気をもって声をかけられる人を増やすことも、郡山の活性化に繋がるのでは?と思ったりしています。
強制することではないですけど、そういうことができる価値観と行動力をもった人財が、これから先の郡山を変えていくのでは?と期待しています。