郡山市の鳥:カッコウ(閑古鳥)
ずうずうしい托卵のイメージがつよいカッコウですが、じつは 郡山市の鳥 として定められています。というか、なぜか郡山市をはじめ、”地方自治体の鳥”として定めている地域が多数あります。
郡山市としては
野鳥の生息地に多く渡来し、自然保護の象徴ともいえる、緑のまちづくりにふさわしい鳥です。
と紹介していますが、托卵のイメージを考えると、自然保護というよりも過酷な生存競争の象徴なのでは?と思ってしまいます(笑)
もし、「郡山市はこれからもどんどん成り上がっていくんだ!」という意気込みを含めての選定でしたら、すごいですけどね。
※写真は郡山市WEBサイトより
カッコウ の 托卵 とは
カッコウの托卵って結構すごいです。これぞまさに、生存競争を戦い続けているって印象を受けます。どんなことをやっているのか?というと、
まず、托卵先の仮親が巣をあけたスキに、卵を産みます。で、ここが賢いところなのですが、卵の数でバレないように、仮親の卵を持ち去って数を調整するというから驚きです。
さらに、卵から孵ったカッコウのヒナも、生存競争というか、生存闘争をもって生まれます。
というのも、カッコウは仮親の”卵がある”巣に後から托卵するのですが、仮親の卵より先に孵化し、そして、他の卵を巣の外に捨ててしまうというのです。すごい本能ですよね。
これは餌を独占するための本能らしいですけど、えげつないですよね。
カッコウは、他の鳥が行なっている、卵を温めて孵化させるという行為や、孵化した子供(雛鳥)に餌をやって育てるという大変な行為を他の鳥にやらせることで、種の繁栄を行なってきた鳥なんですね。賢いというか、ずるいというか・・・。
なぜこんなことをするのか?理由はわかっていないらしいですけど、カッコウは体温変動が大きい傾向がある鳥なので、より高い確率で卵を孵化させるための知恵だったのかもという説が有力らしいです。
カッコウ を 指定 している 市町村
冒頭でもお伝えしましたが、カッコウをしている市町村って、郡山市以外にもあります。それはどこかというと、次の3つの地域。
- 会津若松市(市の鳥として定めている)
- 札幌市(市の鳥として定めている)
- 矢巾町(町の鳥として定めている)
福島県2市、岩手県1町、北海道1市という東北以北の地域だけが、カッコウをまちの鳥としているみたいですね。
カッコウ の 別名 は「 閑古鳥 」
さびれたさまのことを「閑古鳥が鳴く」といいますが、この閑古鳥というのはカッコウのことらしいです。
古来、日本人はカッコウの「カッコウ」という鳴き声に物寂しさを感じていたようであり、松尾芭蕉の句にも「憂きわれをさびしがらせよ閑古鳥」というものがあるようです。
※参考:ウィキペディア「カッコウ」
あれ!?閑古鳥と考えたら、市の鳥に指定しちゃまずくない??と思ったのですけど、鳥の生態やイメージを考慮して「地方自治体の鳥」を指定しているわけではないので、それはどうでもいいのかな?