悲報:また、大滝山風力発電事業をやろうとしている件
以前、こちらの記事で紹介した、郡山市熱海町における、風力発電施設を作ろうという計画が、残念ながら、再び再開したようです。
個人的には、再生可能エネルギーの普及は賛成ですが、今ある自然を削って、発電所を作ろうというのは本末転倒なので反対というスタンスです。
そもそも大滝山風力発電事業については、以下の点についての説明がありません。
・近隣住民へのメリット
・野生動物への配慮
・野生動物の生活圏が変わることによる、近隣住民への影響と補償
近隣住民へのメリットがない
原子力発電所を建設する場合、電源地立地交付金という、発電所の建設地域に対して、継続的に支給される交付金がありました。しかし、風力発電所に関してはそのような交付金がないため、近隣住民に対する眼に見えるメリットがありません。発電した電気についても、近隣地域への還元があるわけでもなく、提案しているJR東日本エネルギー開発(株)の親会社であるJR東日本の事業、具体的には、鉄道事業で使用する(HPの会社概要より)ようですので、やはり近隣住民にとってはメリットがありません。
野生動物への配慮が謎
環境影響評価方法書によると(大滝山風力発電事業に関するものは閲覧期間が終了しているため、他の地域の風力発電事業に関する評価方法書をチェックしました。)、生態系の調査はしっかりと行なっているようですが、その地域に風力発電所を建設した場合の影響についての記載は見当たりませんでした。掲載されているのは、「鳥類(希少種)の生息エリアや渡り鳥の飛行ルートからは外れている場所に建設予定ですよ」ってことが書いてある感じでした。
近隣住民への影響に関する報告もない
個人的に気になるのは、危険動物の生息地が変わることで、近隣住民にどのような影響が出るのか?って部分です。おそらく過去に幾つかの風力発電所を建設しているでしょうから、その事例があるはずなのに、「影響はないです!」と掲載していないということは、よろしくない影響が出ているのではいか?と考えてしまいます。
特に影響が大きいのは、危険動物が人里に降りてくることです。たとえば、熱海町では、以前から熊や猪、猿が人里に降りてきているのを目撃されています。特に、猪や猿は田畑を荒らすため、特に農家の方への影響は大きくなります。もし、発電書の建設によって、その被害や増えたら、どのように補償してくれるのか?一切触れていません。(まぁ、これは下手に触れるとクレーマーが発生するリスクも大きいので、触れたくないという気持ちもわかります。)もしかしたら農家なら市から補償金が出るかもしれませんが、家族で食べる分だけを育てている農家ならどうなると思いますか?おそらく補償の対象外となります。そうなると、やっぱり、近隣住民にとってはデメリットでしかないわけです。
山頂で風力発電したいなら、禿山へGo!
禿山とは、何らかの原因で森林がない山のことです。たとえば、宮城県の蔵王の山頂付近に行くと、木々が枯れています。もともと森林がないので、野生動物は住んでいませんし、山頂付近なので、近隣に住民もいません(たぶん)。山頂付近ですから、風も強いと思います(きっと!)そういうところに、風力発電所を建設するのなら、個人的に賛成です。現実問題として、細い&くねくね道を、デカい風車の設備を大型トラックで運べるのか?という疑問はありますけどね。そういうところは、日本中たくさんあると思いますので、ぜひ、探してほしいです。Google Earthなどを使えば、ある程度低コストで探せるのではないか?と思います。
わざわざ近隣に住宅地がある付近の山を削ることなく、自然に優しいエネルギーを生み出せる施設を作るのがベストではないでしょうか?そういう意味では、蔵王の山は太陽光発電にすればいいのではないでしょうか!冬は雪に埋まるor凍るけど・・。そこは関係者の努力次第ということで。
まとめ
おそらく市議会議員なのか?県議会議員なのか?国会議員なのか?そういった関係者の後押しがあって、こういう事業が認可されます。
それをやることで、本当に市政なり県政などにメリットがあるのか?近隣住民の賛同を得られるのか?を考えてほしいです。
熱海地区は、まだギリギリ限界集落(町)ではないですが、行政側で好き勝手やった結果、好転していないこと(サッカー場建設によって、住民増えた?雇用増えた?増えていないよね?)を理解して、判断してほしいです。
最終的な認可を判断するであろう、環境省や経済産業省の適切な判断を期待します。