TVで放送された新人研修からみる、採用活動の現実
新人研修の外注業者による、過酷な新人研修について、ツイッターで話題になっているようです。
話題になっているのは研修内容についてが殆どですが、この情報から注目すべきは研修内容の是非ではなく、 採用活動の現実 というか、実態であるという私の見解を紹介したいと思います。
怒号 に 涙 もある” 過酷 な? 新人研修 ”
話題になっているのは、TBSの”あさチャン”で放送された新人研修の内容です。ざっくり言うと、、、
新人研修を他社に依頼する
→ 研修で出題された”会社に関するテスト”に答えられない
→ 会社に関するテストに答えられないような人を採用したということは、「皆さんの会社は採用ミスをした」と怒号をとばす。
→それにショックを受けて泣きだす新人さん。
→この様子をTVで見て、「理不尽すぎる研修」として非難の声がネットに投稿される。
・・・というもの。
正直、放送を見ていないので正確ではないかもしれませんが、ネットに掲載されている情報から読み取ると、こんな感じだと思います。
ちなみに、「理不尽」といっているのは、「採用ミスをした」ということを、言う相手がちがうのでは?ということ。
採用ミスをしたのは採用担当をした人事であって、それを採用された新人に怒号で言うのは違うでしょ?ってことだと思います。
ネットの声の一部を拾って統括すると、”こういう研修は、とりあえず何でもいいから強烈に否定をして、従順な従業員にするために洗脳することが目的”ということらしいです。
ですから、「その洗脳研修を行っている企業はブラックだ」という意味でも、批判的な声が上がっているのかもしれませんね。
先輩社員 でも 難しい !? 会社 に 関する テスト
気になる、”会社に関するテスト”ってどんなものなのか?というと、
・会社の社長の名前(フルネーム)は?
・会社の前期売上高は?
・会社の設立日は?
・会社の資本金は?
・会社の企業理念は?
というようなもののようです。他にもこういった問題が難問も出題されているようです。
恐らくですが、新人でなくても答えられる社員というのは、案外少ないのでは?と思います。
私の場合は、会社員時代は一応”営業マン”でしたが、その時に同じ質問をされたとしても、正直、全問正解する自信はないです・・・(苦笑)
言い訳ですが、仕事をするうえで会社の基本情報というものは案外どうでもよかったりするからです。
会社案内する時も、パンフレットをつかって、正確な情報を伝えていましたが、そこに興味を持つお客さんって稀でしたので、尚更そこを”きちっと覚えよう”という気持ちにはならなかったのです。(・・・言い訳ですが。)
新人研修 の 内容 よりも、 問題 は 採用活動の現実 にある。
こういったネットの情報を見ると、新人研修の内容にばかり目がいきがちですが、そもそも、この問題の原因は採用活動にあると私は見ています。
研修の講師の言葉を借りれば、「採用ミスをした」というダイレクトな表現になってしまいますが、採用ミスというよりも、選定基準に問題があるということです。
新卒の採用フローは、会社案内→筆記試験→面接→内定という感じですが、内定者を絞込むための過程によって、結局、”高学力・好印象”の人が絞られていくということがほとんどです。
それによって、学力が普通だけど、本当にその会社で働きたい人ではなく、学力が高いけど、とりあえずどこでもいいから内定が欲しい人を採用している可能性が高いのです。
ですから、社長の名前を知らなかったり、会社の基本情報を知らなくても採用されるケースが少なくないのです。
そういったケースを少しでも排除するためにも、紹介した会社に関するテストのような内容についてのチェックを、採用過程で行っていくことは必須なのかな~と思います。
そうはいっても、正式に就職するのであれば、その会社がどんな会社なのか?ということを再確認し、最低限、社長が誰なのか?くらいは、覚えて欲しいですけどね・・・。
採用活動 も イノベート しよう。
はっきり言って、採用活動って、完全にルーティーン化してます。
もし、今の採用方法によって、本当に欲しい人財を確保できていないというのであれば、採用活動にも革新が必要なタイミングということです。
革新というと少し大げさですが、例えば、プロモーションムービーを作るとか、キャッチコピーを変えるだけでも、効果は大きいです。
もし、今の採用活動に行き詰まり感を感じているのであれば、お気軽にご相談下さい(^_^)v